こんにちわ、ボンです。
僕が、影響を受けた本の紹介です。
別に、人生がかわったか?といわれると微妙。
でも、確実に影響は受けてます。
その本が見せてくれた世界が面白くて、今まで考えた事なかったのに、のめりこんでしまった。
そのきっかけになった本です。
ようするにハマったんですよ。
人生変わった本ってもっと神棚に飾るみたいじゃないとダメだと思ってるので。
それはまた別の機会にまとめてみたいです。
では、他の誰が読んでも、絶対におなじようには人生に影響をうけない本の紹介です。
- 『南方熊楠随筆集』 益田勝実編
- 『図鑑の博物誌』荒俣宏
- 『一日江戸人』杉浦日向子
- 『姑獲鳥の夏』京極夏彦
- 『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』村上春樹
- 『六の宮の姫君』北村薫
- 『マラルメ論』 サルトル
- 『一千一秒物語』稲垣足穂
- 『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』渋澤龍彦
- 「般若心経」
- 『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』横山光昭
- 『文人悪食』嵐山光三郎
- 『数学をつくった人々』ETベル
- 『全てがEになる』森博嗣
- 『随筆 本が崩れる』草森紳一
『南方熊楠随筆集』 益田勝実編
おもしろい。
なにが、この南方熊楠が。
知ってる人っは知ってる、けど知らない人は知らない。
当たり前。
博覧強記。
子どものころから、すきなことはのめりこむ。
好きな本は全部写す。
和漢三才図を全写しする。
画付きの百科事典を写したと思って下さい。
天才の類。
酒飲み、暴れん坊で語学も堪能る。
語学が出来たので、海外に行く。
サーカスにまじって世界放浪。
21歳から34歳までを、4年アメリカ、1年キューバ、ベネズエラ、ジャマイカ等漂白。
後の9年はイギリス。
大英博物館で研究。
酒呑んで、喧嘩して。
帰国。
日本では粘菌の研究をする。
科学雑誌「ネイチャー」に寄稿。
自然保護活動も行う。
日本最初のエコロジストとか書いてるのもみたことあります。
破天荒過ぎ。
地球規模で、固有性と普遍性とを、どのように識別し、説明するか、が南方の民俗学の課題であった。
鶴見和子「南方熊楠」P24
興味沸くでしょう?
興味沸き過ぎて、和歌山の記念館など行きました。
ざっと読んで楽しいのは水木しげるの書いた、「猫楠」マンガですし、生涯が分かります。
あとは、鶴見和子「南方熊楠」や中沢新一「森のバロック」どちらの面白いです。
写真の入ったムック本とか、写真ありで見るとかなり楽しいです。
全集も出てますが、デカいし重いので興味があればゆっくり読んでみてください。
熊楠本人の著作は今回紹介した本もそうですし、他にも文庫になってます。意外と読みやすい。
ユーモアもあって、ただただ面白い。
電車でよんでにやにやしちゃう。
このひとの本を読んで、アカデミックとか、海外についてとか、生涯の研究姿勢とか。
いろいろ影響受けてると思う。
ネジ飛んでる感じに憧れるんですよね。
イギリスに行って、ノイローゼになった漱石と比較してもおもしろいですね。
『図鑑の博物誌』荒俣宏
もうひとり。ネジ飛んでるひと。
本買い過ぎ。億以上使ってる。
本を置く家が何件もあったらしい。
キレイな本。
とい概念が無かったので、結構衝撃だった。
なにこの世界
おもしれーってなった。
テキストとかでなく、装丁や、挿画など。
それにまつわる歴史
そして、図鑑を通してわかる知識の伝播のようすなど面白すぎ。
のちに、装丁を見に、展示を見に旅行に行くようになりました。
他にも、本について鹿島茂『子どもより古書が大事と思いたい』も面白いですよ。
モノとしての「本」について新しい世界が広がった。
『一日江戸人』杉浦日向子
これも影響受けました。
小さい頃から、時代劇と西部劇が同じくらいの遠さにあってしっくりきてなかった。
で、日本的な物?って思うときになんとなく読んで江戸に捕まる。
今思うとなぜか分からないけど、江戸にハマりました。
特にデザインてきな部分で、関西、京都のはんなりでは僕にとっては当時ピンと来なかったです。
ここから、デザインや習俗など調べる際に江戸を中心にして歴史を前後にひろがっていきました。
とりあえず、ベースになるポイントがあると、調べやすくてよかったです。
ほんとなんで江戸だったろう?
ちなみに著者の杉浦さんは、荒又さんのもと奥さんです。
『姑獲鳥の夏』京極夏彦
これは順当に妖怪に興味沸く。
推理小説。
レンガ本といわれる分厚い本。
本嫌いな奴が読んで、やたら進めるので読んでみたらおもしろかったです。
たぶん水木しげる以来の妖怪好きに拍車がかかったのはこれのせい。
もともと、民族や民俗など、そのあたりをウロウロしてて、妖怪に捕まった感じです。
ある程度下敷きあるので、ほいほい入れるし、情報も集まる。本も集まる。
絵として、キャラクターとして、習俗として、などなど。
妖怪ってただただ、おもしろい。
いまだに妖怪絵など見にいきます。
『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』村上春樹
当時バンドしてて、オールディーズも好きだったので、ボブディランとかでてきたので読めた。
こんな小説あるのかと思った記憶があります。
ただ、どんどん村上春樹を読み漁る、ってことはならなかったです。
ほかにはピンボールが好きでした。
なぜか、初期三部作で止まってたんですよね。
十年以上たってダンスダンスダンスで完結して、静かに感動しました。
あ、ある意味ダンスダンスダンスで人生変わってるかも。
『六の宮の姫君』北村薫
ロバートジョンソンからローリングストーンズみたいに、文学も出来るのかってへんな衝撃を受けた。
アンサーソングのように、作品がキャッチボールや玉突きするのか、と。
本の読み方変わった一冊。
もともと近代文学は読んでたけど、体系的にまとまってなかった。
これを読んで、相関してることや、作品を配置して立体的に理解していいってことがわかった。
アーティストの音源聞いてそういうことはしてたけど、文学でそれできるとは何故か思ってなかったので衝撃だった。
話もスリリングでおもしろい。
文庫で買ったけど、もうぼろぼろまだ持ってる。
『マラルメ論』 サルトル
マラルメの詩に対して、これがほしい。作りたい。というわけのわからない情熱が沸いたきっかけになった本。
なぜ手にとっちゃったかは忘れました。
マラルメについて、ずっと興味がある。
たぶん、これからもずっと。
そのとっかかりになったのが、マラルメ論だった。
なぜ興味深く読めたかも不明。
『一千一秒物語』稲垣足穂
これは自分の作品はこれのすべての注釈とか言ってた。
本当にそう思って読んでる。
そういうものを作ってみたいとも思ってる。
文章を読んでいるのに、手触りがある。
妙な気持ちになる本。
『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』渋澤龍彦
予備知識なしで読んで、楽しくなった本。
エッセイです。
大手術で、声帯を失う。
術後の薬品による副作用での幻覚が見えなくなると、
退屈のあまり、これからの自分の号を考えることにした。
そこで呑珠庵という号を思い付く。
私が咽頭に腫瘍を生じたのは、美しい珠を呑みこんでしまったためで、珠がのどにつかえているから、声が出なくなってしまったという見立てである。
あのスペインの放蕩児ドン・ジュアンに音が似ているところも、悪くないと思った。
もう最高だと思った。
僕も、喉が弱く、休みがちだったこともあったのも影響してますね。
小説ではない「魔術師の手帳」とか博識な本いろいろでてるけど、「胡桃の中の宇宙」が好きです。
「般若心経」
祖母宅の仏壇にあった。
一回も強制されたことないけど、小さい時から喜んで読んでた。
気になって仕方がない。
自分の知らないけど、どこか日本的な物とつながってる気になれる本?として、祖母宅にいくといつも読んでた。
本かといわれると、、、でも影響は受けている。
今も仏教関係の本読んだりする。
これが、のちの江戸とかにつながるのだろうか。
『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』横山光昭
投資関係の知識がこのへんから始まった。
後に、いろいろ投資本を買いあさることになるとは思ってなかった。
投資を身近に感じた事。
自分でも出来そうだと感じた事。
お金を増やすことができるかもと思えた事。
最後のが大きい。
そんなこと考えたことも無かった。
お金に関しての知識が無さ過ぎて、ほんとハマった。
積極的に投資してるかといわれると、そうでもないですけどね。
ただ、時間とお金を関連づけて考える様になったのが一番の収穫だと思ってる。
『文人悪食』嵐山光三郎
作品理解に食べ物からめるとこんなにわかった気になれるか。
料理も好きだし、文学も好きなので、楽しく読みました。
食べ物に対する作家の目線とか、考え方から作品のつくり方、出来上がり方を想像すると楽しかったです。
作品と作家の関係って考えるんですよね。
作品だけでいいってのもありますけど。
なぜかくりかえし読んでる。そして、凍った白菜とか、ステーキについて考えて、自分と食事や自分の食事と自分の作品について考えたりします。
文人暴食というのもありますよ。これも面白い。
『数学をつくった人々』ETベル
序論で
新しい概念というのはいく世代ものあいだ《ばくぜんと空中にただよっている》ものなのかもしれない。
これは功績をだれに帰せるかとい話の部分だけれど、それを地上に引きおろしたニュートンやライプニッツの話。
数学雑学のあれこれ。
数学の話だけど、発明や創作の話と思える部分があって、面白い。
ばくぜんと空中にただよっている新しい概念を言葉にしたり、デザイン、キャッチコピー、小説、ドラマ、音楽、なんでもいいけど、時代を表すような創作ってこういうことよな。数学のそういう面を感じて、興味深かった。
数学の読み物っておもしろいです。数学の話なのに、なぜか違うことで発見があります。
魔術から数学、フェルマーの定理をといた本も同じようんい発見があります。
普段よまない人ほどおすすめ。
わけわからんとこで、本に関係ない発見があるw
『全てがEになる』森博嗣
なぜかリンクがない。もう売ってないのか?
Fじゃない。
Fの作家の日記。
HPで公開されていたもの。
ブログでもない。
なんだろう、この人のエッセイは読んでしまう。
たぶん、自由で精確で素直な文章だから。
自分にないからかな。
工作にあふれる日々を羨ましく見ている。
すごく、日々が充実して見える。
今、掃除したり、料理したりして、楽しく暮らそうとしているのはあそらくこの本の影響だと思う。
工作関係に特化した、『工作少年の日々』もすきでよく読んでます。
小説もかなり面白いです。
今はモリログアカデミーという日記シリーズが手に入りやすいです。
『随筆 本が崩れる』草森紳一
本読みによる本読みの為のエッセイ。
本で一杯の部屋。
どこもかしこも。
本は崩れる。
ドアが開かない。
そして、本を読む。
読めて良かった。
ただそれだけ。
なにがどう影響してるか分からないけど、本積んでます。
そしてたまに崩れる。
どうやらその作家の代表作というのでなく、その隣やとなりのとなりくらいの本に影響を受けているようですね。
代表作って面白いけど、楽しさ、面白さが勝って消化してしまう。
むしろそれができあがった経過を知りたい、どういう考えがあってそれができたのか、とか。
多分、ハウツー好きなんですよね。
ノウハウマニアになりがち。
あと、博覧強記というのに憧れがあるようですね。
今回集めて気が付きました。
Googleがある今、たくさん知っているというのはどういう価値があるか。
つなげる、ひろげる、あわせる、まぜるならAIでもできる。
どう表現につながるか。
今回は、僕は影響を受けたけど、おそらく誰にも影響与えない本の紹介でした。
思い付いた限りかいてみたので、思い出したらさらに紹介します。
じゃまた。