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ドストエフスキーってどんな人? 調べたらバクチスキーでネトラレスキーで、、、

ドストエフスキーとは

ドストエフスキー。


日本の近代文学に影響与えた作家。


今も、古典名作として読んどかないとみたいに言われる

「罪と罰」

「白痴」

「悪霊」

「カラマーゾフの兄弟」*1

などの作者。


本読む人なら読んでますよねみたいな。


これぞ世界文学みたいな。

 

その著者ってどんな人?

 

ドストエフスキーについて。

 

 

 

生い立ち 

 

で、どんな人?


生い立ち

 

1821年生まれ。


父親は医者。

 

母親は富裕な商家の出。

 

七人兄弟の次男。

 

昔なので、子だくさん。

 

父親はかなり猜疑心が強く、飲酒癖があったそうです。

 

その父親の書いた手紙があります。

用事で領地へ出かけた奥さんへの手紙で、

おまえは食事用のスプーンは六本出ていると書いているが、今あるのは五本だ。戸棚に曲がったスプーンが一本あるとも書いているが、探したけれど見つからない。記憶違いでないか、よく思い出してほしい。お前が発ってからずっと、スプーンは五本しかなかったからだ。*2

 

とか

 

またこちらの納戸にあるものについても書いてよこしなさい。よく思い出して書いてよこすこと。というのは、あの女[女中のこと]が盗みをはたらきはせぬかと気になるのだ。*3

 

細かい。

スプーン何本かなんでもええがな。

という人ではなかった。

 

人に対する不信感、猜疑心が強く、悲観的で愚痴っぽかったようです。

 

七番目の子供の妊娠時には、不貞による妊娠ではないかと疑ってまでいた。

 

かなりアレな父親です。 

 

そして、16歳(1837)母親が結核で亡くなる。

 

そして事件が起こる。

 

父親が、農民に殺される。

 

そのとき、ドストエフスキー18歳。

 

父親は飲酒癖が高じて、癇癪を起こしては相手かまわずステッキでなぐり、農奴の若い娘に手をつけたりしてたようです。

 

もう、思春期のドストエフスキーずたずた。

 

 

ドストエフスキーとは 博打

バクチスキー

学生ながら父の遺産を手にしたドストエフスキー。

 

文学にも傾倒していくが、悪い癖がでてくる。

 

ギャンブル狂。

 

バクチスキー。

 

父の遺産食いつぶすくらい、尋常でない金額だったという。

 

そして、卒業する。そして就職。

 

約一年後、退職。

 

理由、役所勤めに飽きたから。

 

自由ですね。

でもお金も無かったそうで、手紙も残ってます。

「地獄に等しい窮地に陥っていることは、自分でもよく承知しています。」

わかってるやないか。

 

 

そして本を書きます。

 

小説「貧しき人びと」。

 

これが絶賛されます。

 

 

シュギスキー

そして反体制的な会合に参加するようになります。

 

シュギスキー。

 

そして捕まる。


そこで、底辺の人々を知る。


捕まるまでの作品は、

人道主義的なお話が多い。

 

以降、作風が変わっていく。

 

 

 

ドストエフスキーとは 信仰

カミスキー

 

実は、投獄前にドストエフスキーは死刑にされかかっている。

 

一人ずつ銃殺刑に処されようとするとき、突然恩赦が下り、中止になった。

 

これはロシア当局の仕込んだ茶番だったと言われている。

 

死刑対象者達の影響力が強かった為らしい。

 

けど、どうしたってやりすぎ。

 

この時、ドストエフスキーは完全に死を覚悟したと思う。

 

この体験で神の存在を信じたのでは?

 

作品に色濃く反映される、キリスト教、神についての言及もこの体験を踏まえると、より興味深く読める。

 

そして投獄される。ドストエフスキー29歳。

刑期満了する頃には33歳になっていた。

 


牢獄で、考えた。

人道主義とか、もうあかんくないか?

自分のやってることちがうくないか?

拾った命でなにができる?

などなど何を思ったかは不明。

 

ただ、兄弟に向けての文章で、キリストとともにあると書いていたようです。

 

そして出獄後、作風変わる。

 

どんな風にかわったか。

処女作『貧しき人びと』以来持ちつづけてきた人道主義、さらに広くは理性や人間への信頼を突如として喪失し、永遠に希望の消え去ったところで、しかも生きていかねばならぬ<悲劇>の領域に足を踏み入れたのだと断定した。*4

 

希望無いけど生きていかないといけない。

 

すごい表現ですね。

 

重い。

 

さすが世界文学作家。*5

 

 

ドストエフスキーとは 寝取られ属性

ネトラレスキー

 

そして出獄後、人の奥さん好きになる。

 

(おいカミスキーてめえ何してやがる。)

 

奥さん未亡人になる。(カミスキーがなんかしたわけではない)

 

結婚したいけど奥さん先に愛人を作る。

 しかし、ドストエフスキーは愛人から奪い取る。

 

(やったぜカミスキー!)

 

そして結婚する。

証人はその愛人。

 

(え?)

 

この関係性を意図的作ろうとしてるようにもみえる。

女性ー男ー男の三角関係。

 

(ネトレラスキーめ。)

 

正式に結婚して三角関係でなくなった後、ドストエフスキーの情熱冷めてる感がある。

 

そして、浮気する。

夫ー妻ー愛人の三角関係復活。

ドストエフスキー絶好調!

 

(このクズめ。)

 

ヨーロッパを巡る。 

ロシアより進んだ文化を持つ国々を。

 

そこでまた悪い癖が出る。

 

博打癖。

 

バクチスキー再降臨。

 

ちなみに、パリに行った時は、浮気相手を先にパリに行かせておいて、

 待ち合わせ場所行く途中に、博打して勝つ!

 

ナオンスキー+バクチスキーのコンボ。

 

意気揚々とパリについたら、浮気相手は現地の人とつきあって別れて凹んでる。

 

(自由だな浮気相手!)

 

でもそこはネトラレスキー!

逆に燃えるのか、浮気相手の浮気を許して、かつ慰めてあげて旅行!

 

ナオンスキー+バクチスキー+ネトラレスキーのトリプル。

 

(もうなんなんだ。お前、なにスキーだ。)

 

あまり残ってないけど、この浮気相手がドストエフスキーに与えた影響も大きく、現在も調査中らしい。 結構、奔放な女性だったらしく、作品に出てくる女性のモチーフになったと言われている。

 

この寝取られ属性。

 

ネトラレスキー。

 

ドストエフスキー研究で知られる亀山郁夫はドストエフスキー作品にはこういった三角関係がいくつもあるという。

 夫ー妻ー情夫、夫ー妻ー愛人などなど。

 

 

 ドストエフスキー実は

バクチスキーで

ナオンスキーで

ダメスキーだった。

とよく言われる。


たしかに、クズっぷりがすごい。


ただ、バクチスキーについてはシュギスキーとして一度捕まってる身なので、

ドストエフスキーには国の監視が付きまわっていたらしい。

 

国外で、主義者に合うのではないかとか、警戒されていた様子。

 


まぁ、考え過ぎか?として亀山郁夫は、

 博打しまくるの偽装の可能性はなかったかな?

 という。


まぁ、ゼロではないと思う。

 

でも、現在にのこってる、

まじやばいまじやばいお金送って!

どのくらいやばいかというとまじやばい!

というような大量の手紙をみてると

 

頭悪いギャンブル狂に見える、、、。

 

ヨーロッパからの帰国費用まで使い果たした時の手紙

「今度こそ最後だ。私を助けておくれ、三十ターレル送っておくれ。……アーニャ、私は土下座する。そして君の足に接吻する。(以下続く)」*6

 

お金送ってもらわないと帰れないので、

 大人の男の本気さがうかがえますね。

 

 

恋愛にしても、ギャンブルにしても、信仰にしても、過剰。

 

勢いがあるというかエネルギーがあり過ぎる。


斎藤 孝も「過剰な人」*7というタイトルでドストエフスキー本を書いています。

 

それぞれ、作品ごとに出てくる、

なにかしら過剰なキャラクターを紹介する本だけど、

最後の紹介はドストエフスキー本人だった。

 

そのぐらいキャラ立ちしてる。

 

むしろ立ち過ぎ。

 

まわりにいる人は大変だったようです。

 

ドストエフスキーの親友による手紙には、

愛情やら嫉妬やら、ありとあらゆる要求をむきだしにあらわにして人を悩ますのだ

 

奥さんの日記には

実際、奇妙な人だ!

これは、俺の妻は俺を軽蔑してることを見せつけようとしてる!

と思い込んで、一日中悩んでたと聞いたときの奥さんの感想です。

(奥さんはなんとも思ってなかった。)

 

この思い込みの強さと、疑り深さは父親そっくり。*8

 

 

そんな過剰な人、ドストエフスキーの作品はプロットに、実在の事件が色濃く反映されている。

 

今のロシアはこんなだ!

こうせねば、こうあらねば、みんなどう考える?!

みたいな。

 

ドストエフスキーは自分の生きているロシアについてずっと考えてたみたい。

 

 

ドストエフスキーの最後。


最後の作品「カラマーゾフの兄弟」完成の翌年(1881)に、

転がったペンを拾おうと、棚を動かした際に喉から出血。

数日後、死亡。

 

まだ書こうとしてたのか。

 

最後まで作家だったのか。

 

 


当時のロシアは、時代の変革期だった。

19世紀ロシアは封建国家ロシアが、近代化の道を進み始めた時代。


それに負けないくらい勢いのある彼が書いたものが後世まで残ってるのは、やはり熱量なのかと思ってしまう。

 

なんかもう、

何スキーでもいいからぶっちぎってしまえ!

という感じでしょうか。

 

小説もすごいですが、ふいに調べはじめましたが作者も興味深過ぎました。

 

 

じゃまた。

 

 

 

著者の紀行文。伝記。歴史。影響受けたであろう事件。が時系列で紹介されてる。

 

「過剰」をテーマに書かれてる。作品のキャラごとに書かれている。

文庫は「ドストエフスキーの人間力」と改題。

 

2000年以降のドストエフスキーブームの前に刊行されている本。
 
 
 

*1:カート・ヴォガネットは『スローターハウス5』のなかで「人生について知るべきことは、すべてフョードル・ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の中にある……、だけどもう、それだけじゃ足りないんだ」と書いている。村上春樹は『ペット・サウンズ』のあとがきで「世の中には二種類の人間がいる。『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人と、読破したことない人だ。」と書いている。いろんな人がいろいろ言うのでそれだけ集めた本もでてそうですね

*2:知られざるドストエフスキー 中村健之助

*3:知られざるドストエフスキー 中村健之助

*4:江川卓 新潮文庫「地下室の手記」解説より

*5:そういえば、水木しげるが奥さんのことを、生きてるから生きているような人とどこかで読んだけど、この心持ちもすごいな

*6:「ドストエフスキー父殺しの文学(下)」 著亀山郁夫

*7:文庫版は『ドストエフスキーの人間力』に改題

*8:みうらじゅんのいう、結局、両親のコピーでしかないという話を思い出す。やっぱりそうなのか、、、

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