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「それから」著 夏目漱石 働いたら負けだとおもってる主人公の話です。

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こんにちわ、ボンです。

 

先日の会話。

夏目漱石の「それから」の話をどんな話と聞かれたので、

主人公は働いたら負けだと思ってる、と伝えると、

きっついわー。

っていわれました。

 

でも(そこが?)おもしろいんだよ。

 

 

「それから」著 夏目漱石

 

「三四郎」「それから」「門」の初期三部作と呼ばれるうちの2つめ。

主人公はバラバラです。

べつに続きものではありません。

テーマが続いているのです。

 

学生時代→三四郎

卒業後ニート→それから

結婚生活→門

 

 どれから読んでもいいです。

でも、「それから」「門」は続けた方が面白いと思います。

「門」はこれはこれで面白いです。

なんかくるんですよ。

 

とりあえず、「それから」

主人公、大学卒業後一人暮らし。

お金は実家からもらえる。

家、金持ち。

兄も、金持ち。

金の為に仕事とかw

おかしくない?

って言ってます。

 

最初のほうはニートぶりが淡々と進みます。

この主人公が学生時代の親友と再会。

仕事やめたの?そう。

職探し?大変だね。

奥さんどう?苦労かけんなよ。

って感じ。

 

親友はなかなか仕事に就けない。

奥さん金借りに来る。

あいつまだ大変なんだなー。

 

奥さんは、昔主人公が好きだった人。

でも親友も好きそうだし、おまえ嫁にしちゃいなよ。

と主人公が間にはいった過去がある。

 

ニートを続ける主人公にも、

何回目かの縁談話が持ち込まれる。

兄嫁に言われる。

なんで結婚しないの?

なんか理由あるの?

で主人公それは、、、

 

もう後半お話が急に動き出してから、

そこからは一気に読んでしまう。

とまらない。

 

ラストもこういう感じなの?!

おもしろかったー。

ってなりました。

 

別の漱石読んでたのですが、

「それから」に関しては、

文体がちがう。

読みやすい。

前半が地味。

後半は急展開。

 

僕は兄嫁が可愛いわー

主人公はよ働けや。

兄嫁可愛いわー

って読んでました。

 

読むときに迷わないように、いくつかポイント。

・世間と自然という二つの軸で書いてる。

 世間。職に就く、結婚するとか。

 自然。世間の常識やルールに縛られるのでなく、人が人らしく生きる。

・主人公は明治時代の高等遊民の考え方や生活を描いてる。

・当時と現代では法律が違う。常識も違う。

これら意識してると読みやすいかもしれない。

 

 

あと、個人的な印象として

世間や旧体制側(主人公のお父さん)に対して、批判的に書かれてる。

むしろ、主人公側に寄って書かれている印象。

 

高等遊民という人種が増えたのが、

日本で初めてで、著者はそういった人達に期待してるのかなと妄想した。

 

教育があり、暮らしにも困らない。

教育を受けているので、現支配者層を批判する知識もある。

また、知識を武器に、官僚になったり

批判するだけでなく、国策にも参加することも将来的には出来なくもない。

もしくは、起業して成り上がることも、

イノベーション起すこともできるかもしれない。

そんな人たちが増えた。

でも、まだ世間の方が強い時代。

 

そういう人達なら日本を変えられると、思ったのかもしれない。

もしくは、自分という個人で、世間のなかでなく自然に生きていける世代になるのかも、と思ってたのかもしれない。

 

でも、高等遊民たちもそんな状況は初めてて、

どうしたらいいかもわからない。

自分たちに何が出来るのか分からない。

何になれるのかわからない。

 

モデルがない。

なんか、ITバブル時のもそんな感じだったかな。

旧体制と新勢力。

年寄と若者。

みたいな。

 

WEBの発達って、

若者が、大人の特権の一つ、知識量を無効化できる。

高等遊民も、

大人より物知りな若者が生まれちゃったってことで状況が似てる。

 

生きてくってのはな。

働くってのはな。

とか世間の常識でなく、

これでよくないですか?

って自然な思考でやっていく。

 

完全に現代の学生とか若者みたい。

 

自然に生きて食っていく、という選択するための

モデルは「それから」時代よりはあるのかな?

今なら、以前よりやっていきやすくなったかな。

パラレルワークとか、ワークアズライフとか。

漱石の思う個人って現代でやっとでてくるのかな。

明治100年やっとか、って妄想しながら読んでた。

 

あれ?現代人の生き方は、明治より自由にできるはずみたいな文章になってもうた。

 

もし、漱石読まないとダメなタイミングが人生に来たけど、読むのすごいめんどいって時は、そういえばと思い出して読んでみてください。

 

 じゃまた。

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